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Navboostとは?証言で分かった仕組みと3つの対策

Navboostとは?証言で分かった仕組みと3つの対策

Navboostとは、Googleが検索結果の順位付けに使う仕組みの一つで、検索語ごとに過去のクリックの記録を記憶し、ウェブ検索結果の評価に使うシステムです。Navboostという言葉を目にしても、噂なのか事実なのか、自社のSEOで何をすればよいのかが分からず困っていませんか。

結論、Navboostは2023年10月の裁判でGoogleの検索担当副社長が存在と役割を証言しており、噂ではありません。クリックが評価に使われる前提で、当社が取り組んでいる対策は次の3つです。

  • 対策①検索意図に合うタイトルと説明文でクリックを得る
  • 対策②クリック後の最初の画面に答えを置いて戻らせない
  • 対策③順位だけでなくクリック率と再訪を月1回計測する

この記事では、Navboostの根拠となる一次資料と当社の実測、3つの対策、仕組みとGoogleの公式見解、当社の支援、よくある質問の順で解説します。

Navboostの根拠になる2つの一次資料と当社の実測

Navboostについて確かなことは、2023年10月の裁判記録と2024年5月に流出したGoogleの内部文書という2つの一次資料に書かれている範囲です。当社はこの2つの資料を原文で確認し、クリックが評価に使われる前提をクライアントと自社の実測で検証しています。

本記事の旧版では、Navboostを「ウェブサイトのナビゲーション設計を最適化する仕組み」「読み込み速度やレスポンシブデザインを改善する」と説明していました。これは資料に基づかない誤りで、今回の改稿で訂正します。

◆Navboostについて資料で確認できる事実(2026年9月13日時点)

資料種類分かること
米司法省対Google 裁判記録(2023年10月18日)一次資料(法廷での証言)Navboostは2005年ごろから存在し、過去13か月分のクリックを記憶する。Glueはウェブ検索結果以外を含む別名
流出したGoogle内部API文書(2024年5月)一次資料(ただしGoogleは文脈と鮮度に注意を促す)goodClicks・badClicks・lastLongestClicksなどクリックの質に関する属性がNavboostに紐づく
Google「検索の仕組み」公式ページGoogleの公式説明集約・匿名化したインタラクションデータで関連性を評価する。Navboostの名前は出てこない

事例①裁判証言:13か月分のクリックを記憶する

米司法省対Googleの反トラスト訴訟で、2023年10月18日にGoogleの検索担当副社長パンドゥ・ナヤク氏が証言しました。公判記録によると、Navboostは2005年ごろかそれ以前から存在するコアシステムの一つで、過去13か月分の検索語に対するクリックを記憶し、ウェブ検索結果の評価に使われています。

米司法省対Googleの公判記録(2023年10月18日午後・6403ページ)。Navboostがウェブ検索結果を対象とし、Glueがそれ以外の要素を含む別名だと証言している部分

出典:United States v. Google LLC 公判記録 2023年10月18日午後(The Capitol Forum 公開PDF)(スクリーンショットは筆者取得)

同じ証言で、2017年より前は18か月分を記憶していたこと、Navboostは要因の一つであって唯一の要因ではないこと、Glueはウェブ検索結果以外のページ要素まで含むNavboostの別名であることが確認されています。

米司法省対Googleの公判記録(同・6405ページ)。Navboostが過去13か月分の検索語のクリックを記憶していると証言している部分

出典:United States v. Google LLC 公判記録 2023年10月18日午後(The Capitol Forum 公開PDF)(スクリーンショットは筆者取得)

証言の中でナヤク氏は、Navboostを「当社が持つ重要なシグナルの一つ」と述べています。SEO担当者にとっては、クリックが順位の評価に使われる事実を、Google自身の口から確認できた資料です。

事例②流出文書:クリックの質を示す属性が分かった

2024年5月、Googleの内部API文書(Content API Warehouse)がGitHub上に一時公開されていたことが、SparkToro社のランド・フィッシュキン氏とiPullRank社のマイク・キング氏によって公表されました。

文書には約2,500ページ・14,014の属性が含まれ、goodClicks・badClicks・lastLongestClicksなど、クリックの質を区別する属性がNavboostとGlueに紐づいていました。

SparkToroの記事(2024年5月27日)。NavBoostがクリック数や長いクリックと短いクリックを使うと説明している部分

出典:Google検索API文書の流出に関する記事(2024年5月27日)|SparkToro(スクリーンショットは筆者取得)

一方でGoogleは、この文書について「文脈から切り離された、古い、または不完全な情報に基づいて検索について不正確な推測をしないよう注意を促す」と報道機関に回答しています。属性の名前は分かっても、それぞれが今どの重みで使われているかは文書からは分かりません。

当社は、流出文書の内容のうち裁判証言と一致する部分(クリックデータの利用、Navboostという名前、Glueの存在)だけを事実として扱い、属性名から具体的な順位への影響を断定しない方針で読んでいます。

事例③当社の実測:表示467回クリック0とクリック率25%

筆者自身の失敗談から書きます。当社ブログの「SEO 岡山」の記事の旧版は、2026年6月から9月の90日間で検索結果に467回表示されながらクリックが0回でした。タイトルが「2025年最新・15選」という型のままで、検索した人が選ぶ理由を失っていた記事です。

一方、当社が運用する岡山の部品メーカーのコラムでは、2026年8月に「チクソモールディング」で表示56回・クリック14回(クリック率25%・平均1.2位)でした。同じサイトの検索語を順位帯で集計すると、1〜3位の語はクリック率4.8%、4〜10位の語は1.9%です(2026年7〜8月・37語・当社集計)。

同じサイトで「アルミダイキャストとは」の表記ゆれにタイトルで対応したところ、クリックは7月の5件から8月の11件に増えました。順位を上げる前に、表示されているのに選ばれていない記事を直すほうが早い、という判断の根拠になっています。

Navboostを踏まえてSEOで取り組む3つの対策

Navboostを踏まえた対策は、クリックを買ったり操作したりする方向ではなく、検索した人が選び、読んで戻らない記事にする方向で考えます。当社が自社ブログとクライアントのコラムで実際に運用している3つに絞りました。

◆Navboostを踏まえた3つの対策と見る指標

対策ねらい見る指標
①検索意図に合うタイトルと説明文でクリックを得る表示されたときに選ばれるSearch Consoleの表示回数とクリック率
②クリック後の最初の画面に答えを置いて戻らせない短いクリックで検索結果に戻られないGA4のエンゲージメント率・滞在時間
③順位だけでなくクリック率と再訪を月1回計測する順位が同じでも評価の変化に気づく順位帯ごとのクリック率・指名検索の表示回数

対策①検索意図に合うタイトルと説明文でクリックを得る

表示回数が多いのにクリックが少ない記事から、タイトルと説明文を直してください。同じ順位でも、検索した人の目的に合う言葉がタイトルにあるかどうかでクリック率は数倍変わります。

当社の実測では、順位帯ごとのクリック率(1〜3位で4.8%、4〜10位で1.9%)を基準にし、順位の割にクリック率が半分以下の記事を優先して直しています。「SEO 岡山」の旧記事のように、表示はあるのにクリック0の記事は最優先です。

タイトルには、検索語をそのまま含めたうえで、読んだ後に得られる結果を数字で示します。表記ゆれ(ダイカスト/ダイキャストなど)がある語は、検索される表記に合わせるだけでクリックが動きます。

対策②クリック後の最初の画面に答えを置いて戻らせない

クリックされた後、最初の画面で答えが見つからない記事は、検索結果に戻られます。流出文書の属性名で言えば、短いクリックではなく最後まで読まれた長いクリック(lastLongestClicks)を増やす設計です。

当社の記事では、書き出しの1文目に定義や結論を置き、見出しごとに最初の2文で結論を言い切る決まりにしています。本記事も、冒頭の「Navboostとは、〜」から始まる形がその実践です。

前置きや挨拶で始まる記事、結論が最後にしか無い記事は、内容が正しくても戻られやすくなります。目次と要約を上に置き、詳細を下に置く順番に直してください。

対策③順位だけでなくクリック率と再訪を月1回計測する

順位だけを追っていると、Navboostが見ている変化に気づけません。当社は月1回、対象キーワードの実測順位に加えて、順位帯ごとのクリック率と、社名での指名検索の表示回数を記録しています。

証言のとおり、Navboostは過去13か月分のクリックを記憶します。今月クリックが減った影響は、来月の順位にすぐ出るとは限らず、逆に一度の改善が長く効く可能性もある、という時間軸です。月次で記録を残しておけば、順位の変化を後から説明できる状態になります。

クリックを人為的に増やす行為は、流出文書でもスパム対策の属性(squashedなど)が示されており、効果より危険が大きい方法です。計測して直す、という地道な運用が最も確実です。

Navboostの仕組みとGoogleの公式見解を整理する

Navboostの仕組みは、裁判証言で分かった範囲と、Googleが公式に説明している範囲を分けて理解する必要があります。Googleは公式ページで「集約・匿名化したインタラクションデータ」を関連性の評価に使うと説明していますが、Navboostという名前は公式には出てきません。

Google「検索の仕組み」公式ページ。集約・匿名化したインタラクションデータを使って検索結果の関連性を評価すると説明している部分

出典:Google によるランキング結果の決定方法|Google 検索(スクリーンショットは筆者取得)

2026年9月13日に「Navboost」で上位の日本語記事5本を確認したところ、Navboostの定義が「ナビゲーション検索に特化」「再ランキングシステム」「Navboostクエリという限定概念」など4通りに分かれ、裁判記録に直接リンクしている記事は1本だけでした。

本記事の旧版は「Googleの公式にはクリックデータが順位に影響しないとしている」と書いていましたが、これも正確ではありません。Googleはインタラクションデータの利用自体は公式に認めており、公開していないのは個別のシステム名と重みです。

仕組み①2005年ごろからウェブ検索のクリックを記憶する

Navboostは、証言によれば2005年ごろかそれ以前から存在し、更新を重ねて今も使われているコアシステムです。検索語ごとに過去13か月分のクリックを記憶し、ウェブ検索結果の評価に使います。2017年より前は18か月分でした。

記憶しているのは「どの検索語で、どの結果がクリックされたか」です。ナヤク氏は、Navboostが多数の文書から少数の文書へ絞り込む工程の要因の一つであり、唯一の要因ではないと述べています。

仕組み②Glueはページ全体を扱うNavboostの別名

Glueは、証言によれば「ページ上の他のすべての要素を含むNavboostの別名」です。Navboostがウェブ検索結果(青いリンク)を対象にするのに対し、Glueは画像や動画、その他の検索機能を含む検索結果ページ全体を対象にします。

本記事の旧版では、Glueを「ホバーやスクロール、スワイプも取り込む仕組み」と説明していました。この説明は流出文書の解説記事に由来するもので、証言で確認できるのは上記の対象範囲の違いまでです。

仕組み③Googleの公式一覧にNavboostの名前はない

Googleの検索セントラルには「ランキングシステムのご紹介」という公式ページがあり、BERTやRankBrain、ヘルプフルコンテンツシステムなどが載っています。2026年9月13日時点で、このページにNavboostとGlueの名前はありません。

Google検索セントラル「Google 検索ランキング システムのご紹介」の冒頭。公開されているランキングシステムの一覧ページ

出典:Google 検索ランキング システムのご紹介|Google 検索セントラル(スクリーンショットは筆者取得)

公式に説明されているのは「インタラクションデータを使う」という原則までで、Navboostの名前と13か月という数字は裁判記録でしか確認できません。記事や解説を読むときは、どの情報がどの資料に基づくかを分けて読んでください。

クリックされる記事を社内で作るなら、株式会社LAYUP

私たち株式会社LAYUP(岡山市北区津島新野)は、岡山の中小企業が検索結果で選ばれ、読んで戻られない記事を社内で作れる体制をつくる「SEO内製化・インハウス化研修」を提供しています。Navboostのような仕組みは名前を覚えるより、自社の表示回数とクリック率を毎月見て直す習慣に落とし込むことが大切です。

研修は講義6回・受講2名までで、期間は2〜6か月から選べます。料金は6か月プランで月額10万円〜(税別・初期費用無料)、対面とオンラインを組み合わせた形式で行います。

◆株式会社LAYUPのSEO内製化・インハウス化研修の内容

内容
1SEOの基本と変遷
2ペルソナと対策キーワードの設定
3SEO記事の構成の作り方
4SEO記事のライティング
5CVR(成約率)改善のコツと見るべき指標
6研修終了後に自走するための業務設計

研修を受けた株式会社協同プレス様からは、見るべき指標と確認すべき項目が明確になり、感覚で進めていた施策を判断基準をもって検討できるようになったと評価をいただいています。

筆者(代表取締役 光田直史)は岡山の高校を卒業し、運送や不動産の仕事を経て、IT企業の製造部門で8年間勤務したのち、2022年に独立しました。事業部長と内部監査室長を兼任した経験から、噂ではなく原資料にあたって判断する仕事の進め方を大切にしています。

「表示回数はあるのにクリックされない記事がある」という段階からでもご相談ください。Search Consoleの数字を一緒に見て、直す順番を決めるところから始めます。無料相談はこちらからお申し込みいただけます。

Navboostでよくある3つの質問

Navboostについて当社によく寄せられる質問は、次の3つです。特にクリック率を上げれば順位が上がるかという質問には、証言の内容をそのまま答えています。

質問①クリック率を上げれば順位は上がりますか?

クリック率だけで順位が決まるわけではありません。証言でナヤク氏は、Navboostは要因の一つであって唯一の要因ではないと明言しており、内容の関連性や品質の評価と組み合わせて使われています。

当社の実測でも、表記ゆれの対応でクリックが5件から11件に増えた記事は、もともと1位付近にあった記事です。クリック率の改善は、順位を上げる魔法ではなく、表示されている機会を取りこぼさない対策と考えてください。

質問②流出文書の情報はどこまで信じてよいですか?

裁判証言と一致する部分は事実として扱い、属性名からの推測は保留するのが安全です。Googleは流出文書について、文脈から切り離された古い、または不完全な情報に基づく推測をしないよう注意を促しています。

Navboostの存在、クリックデータの利用、Glueの存在は証言と一致します。一方、個々の属性が今どの重みで使われているかは、文書からも証言からも分かりません。

質問③AI Overviewでクリックが減ると不利ですか?

分かりません。AI Overview(検索結果の上部にAIが表示する要約)でクリックが減った検索語について、Navboostがどう評価するかを示す資料は、2026年9月時点で公開されていません。

当社の支援先でも、協同プレス様の事例のようにAI Overviewの導入後に訪問者数が減った月がありました。その場合も、AIでは答えきれない具体的な検索語に応える記事を増やす、通常のSEOの延長で対応しています。

Navboostを踏まえて表示されたら選ばれる記事にしよう

Navboostとは、Googleが検索語ごとに過去13か月分のクリックを記憶し、ウェブ検索結果の評価に使うシステムであり、2023年の裁判証言でGoogle自身が存在を認めています。取り組む対策は次の3つです。

  • 対策①検索意図に合うタイトルと説明文でクリックを得る
  • 対策②クリック後の最初の画面に答えを置いて戻らせない
  • 対策③順位だけでなくクリック率と再訪を月1回計測する

Search Consoleでは、検索パフォーマンスの画面で「表示回数が多い順」に並べ替え、クリック率が順位の割に低い検索語を探すと、直すべき記事が10分で見つかります。

この記事の要点は次の4つです。

  • Navboostは2005年ごろから存在し、13か月分のクリックを記憶する(2023年10月の証言)
  • Glueはウェブ検索結果以外を含むNavboostの別名で、旧版の「ホバーやスクロール」の説明は証言では確認できない
  • Googleはインタラクションデータの利用を公式に認めているが、Navboostの名前は公開していない
  • 当社の実測では、表示467回でクリック0の記事と、クリック率25%の記事の差はタイトルの言葉にあった

まずは自社のSearch Consoleで、表示回数が多いのにクリック率が低い記事を3本選び、タイトルを検索語の表記に合わせて直してみましょう。クリックされ、読まれる記事を社内で作る体制から始めたい場合は、株式会社LAYUPの無料相談をご利用ください。

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