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インハウスSEOの3つの事例|失敗を防ぐ3つのステップ

インハウスSEOの3つの事例|失敗を防ぐ3つのステップ

インハウスSEOとは、SEOの施策を外注せず、自社の担当者が計画から改善までを進める体制です。「インハウスSEOに切り替えたいが、失敗して時間だけを失うのではないか」と迷う方は少なくありません。結論、成否を分けるのは知識の量ではなく、順位と検索データを毎週確かめる仕組みの有無です。当社も自社サイトを内製で運用し、対象197語のうち149語が30位圏外という実測に向き合っています。失敗を防ぐには、次の3つのステップが有効です。

  • ステップ①順位と検索データを測る土台を先につくる
  • ステップ②数値で判定する基準を決める
  • ステップ③手順を文書にして社内に残す

この記事では、インハウスSEOの3つの事例、失敗を防ぐ3つのステップ、メリットとデメリット、よくある質問を解説します。

インハウスSEOの成功と失敗が分かる3つの事例

インハウスSEOの成功と失敗は、担当者の知識ではなく「数字を見て直す習慣があるか」で分かれます。筆者(株式会社LAYUP代表取締役の光田直史)が内製で運用している自社サイトの失敗と、SEO内製化研修を受講した2社の変化を、実測の数字とともに紹介します。

当社サイトの対象キーワードの順位帯ごとの語数の推移(2026年9月5日〜15日の実測5回。30位圏外が約4分の3を占める)

筆者が作成(自社サイトの実測・2026年9月15日時点)

◆インハウスSEOの3つの事例の概要

事例体制起きた変化
事例①当社サイト(自社運用・記事約190本)実測すると197語のうち149語が30位圏外。計測を始めて初めて気付いた
事例②印刷会社(SEO内製化研修を受講)感覚で進めていた施策を、判断基準を持って検討できるようになった
事例③食品メーカー(SEO内製化研修を受講)担当者が自分で記事を書き、2か月で検索の表示回数が約5倍になった

事例①当社サイトは197語のうち149語が圏外だった

当社は自社サイト(layup.info)のSEOを、外部の会社に任せず自社で運用しています。公開している記事は約190本です。2026年9月に対象キーワード197語の順位を実測したところ、10位以内は24語、11〜30位は24語で、残りの149語(約76%)は30位圏外でした。

原因は、記事を公開した後に順位を測っていなかった点にあります。Search Consoleの平均掲載順位だけを見ており、実際の検索結果で何位に出ているかを確かめていませんでした。5回の実測すべてで圏外だった記事は57本に上ります。

筆者の反省として、内製の最大の落とし穴は「書いて終わり」になりやすい点です。外注であれば月次の報告が届きますが、内製では誰も数字を持ってきてくれません。当社は9月から毎週の実測を始め、9月13日〜17日の5日間で圏外の記事15本を書き直しました。この記事もその1本で、旧版は90日間で表示80回・クリック0回でした。

事例②印刷会社は判断基準を持って施策を選べるようになった

岡山市の印刷会社である株式会社協同プレスは、クライアントのコンテンツ制作を長年手がけてきた会社です。制作のスキルに加えて、SEOの知見を含めた提案を求められる場面が増え、社内に知見が蓄積されない点を課題として、当社のSEO内製化研修を受講されました。

研修後、担当者は「これまで感覚的に行っていた部分が言語化され、判断基準を持って施策を検討できるようになった」と話しています。見るべき指標と確認すべき項目が明確になった、という声もいただきました。

この事例で変わったのは、知識の量ではなく判断の仕方です。「なんとなく良さそうな記事」ではなく、「この検索語の上位10件にある見出しを満たしているか」で記事を評価できるようになると、外部に確認しなくても施策を選べます。詳しくは協同プレス様の支援事例をご覧ください。

事例③食品メーカーは2か月で検索の表示回数が約5倍になった

当社のSEO内製化研修を受講した食品メーカーでは、担当者が自分たちでブログ記事を書き始めました。外部のライターには頼まず、自社の商品と現場の知識をもとに4本の記事を公開しています。

公開から2か月で、Search Consoleの検索の表示回数は約5倍、クリック数は約4.8倍に伸びました。記事の本数は少なくても、読者の問いに自社の一次情報(自社だけが持つ体験やデータ)で答えた記事は、検索結果に表示されやすくなります。

一方で、この時点の平均掲載順位は7〜11位で、上位3位には届いていません。次の課題は、公開した記事を数字で見直して順位を上げる改善です。内製は記事を書ける状態がゴールではなく、測って直す習慣が付いて初めて成果が続きます。

インハウスSEOの失敗を防ぐ3つのステップ

インハウスSEOの失敗は、記事を書く前に「測る仕組み」と「判定の基準」を決めておけば、大半を防げます。当社が自社サイトの失敗(事例①)の後に整えた手順を、そのまま3つのステップにまとめました。

◆インハウスSEOの失敗を防ぐ3つのステップと当社の運用(2026年9月時点)

ステップ決める内容当社の運用
ステップ①何を・いつ測るか対象197語の実測順位とAI Overviewの有無を毎週月曜に計測
ステップ②どの数字でどう動くか10位以内・11〜30位・圏外の3区分で、直す内容を決めている
ステップ③誰がやっても同じ品質にする方法執筆ルールを文書にし、公開前に機械チェックを通す

ステップ①順位と検索データを測る土台を先につくる

最初に、対策するキーワードと記事URLの対応表を作り、順位を定期的に測る仕組みを用意します。測るものは「実際の検索結果での順位」「Search Consoleの表示回数とクリック数」「GA4(アクセス解析)の問い合わせ数」の3つです。

Search Consoleの平均掲載順位は、表示された検索語すべての平均で、狙ったキーワードの順位とは一致しません。当社はこの違いに気付かず、圏外の記事を見逃していました。現在は順位計測のサービスで、対象197語を毎週月曜に実測しています。

専用のツールが無くても、対象のキーワードが20語程度なら、シークレットウィンドウ(閲覧履歴の影響を受けない画面)で検索して表に記録する方法で足ります。大切なのは、曜日と担当者を決めて続ける点です。キーワードの選び方はキーワード選定のやり方の記事で解説しています。

ステップ②数値で判定する基準を決める

次に、測った数字を見て「何を直すか」を決める基準を用意します。基準が無いと、順位が落ちるたびに場当たりの修正を繰り返す結果になります。当社は、順位を3つの区分に分け、区分ごとに直す内容を決めました。

◆当社が使っている判定の基準

区分状態直す内容
10位以内表示は多いがクリック率が低いタイトルと説明文だけを直す
11〜30位あと一歩で1ページ目上位10件にあって自社に無い見出しを足す
30位圏外読者の問いとずれている検索語ごとの表示回数を見て、構成から書き直す

この記事の旧版は、圏外の区分でした。90日間の表示80回のうち、「インハウスseo 失敗」が13回、「インハウス seo 成功 事例」が10回を占めており、読者は一般論ではなく失敗と成功の実例を探していました。旧版は成功事例を1社だけ紹介し、失敗には触れていません。

基準があると、担当者が替わっても同じ判断ができます。上位10件の見出しを確かめる手順は検索クエリの記事をご覧ください。

ステップ③手順を文書にして社内に残す

最後に、記事の作り方と直し方を文書にします。担当者の頭の中だけにある手順は、異動や退職で失われるためです。当社は、タイトルの字数・見出しの構成・一次情報の入れ方を執筆ルールとして文書にし、公開前に機械チェックで違反が0件になるまで直しています。

当社のSEO内製化研修は、この文書づくりを軸にした構成です。2026年のシリーズは「質の高いコンテンツとは」「ユーザー行動で評価される記事の書き方」「AIに引用される記事のつくり方」「数字で記事を改善する」の4回で、受講者は自社の記事を題材に手を動かします。

独学で進める場合も、最初の3か月だけ外部の研修や伴走を使い、ルールと基準を一緒に作る方法が現実的です。Googleも「SEO 業者の利用を検討する」の中で、サイトの再構築を検討しているときや新しいサイトを計画しているときが、専門家の利用を始めるのに最適なタイミングだと説明しています。

Google検索セントラル「SEO 業者の利用を検討する」の利用を開始するタイミングに関する記述

出典:SEO 業者の利用を検討する|Google 検索セントラル(スクリーンショットは筆者取得)

インハウスSEOの3つのメリットと3つのデメリット

インハウスSEOは、費用が下がる代わりに、測る・判断する・続けるという仕事が社内に移る体制です。外注と比べた違いを整理したうえで、メリットとデメリットを3つずつ解説します。

◆インハウスSEOと外注の比較

項目インハウスSEO外注
費用人件費とツール代が中心毎月の委託費が続く
ノウハウ判断の理由まで社内に残る成果物は残るが判断の理由は残りにくい
速さ社内で決めてすぐ直せる依頼と確認の往復が発生する
数字の確認自分で測らないと誰も報告しない月次の報告が届く
立ち上げ基準とルールづくりに数か月かかる契約後すぐに専門知識を使える

メリット①委託費を抑えながら判断の理由が社内に残る

外注では記事や報告書は残りますが、「なぜその施策を選んだか」という判断の理由は社内に残りにくいものです。内製にすると、施策の意図と数字の読み方が担当者に蓄積されます。

当社は記事制作と順位計測にAIを使っており、AIの利用料は月額約3万円です。外注の委託費と比べると固定費は小さく、浮いた費用を計測ツールや研修に回せます。

ただし、費用が下がるのは担当者の時間を確保できた場合に限ります。兼務の担当者に丸ごと任せると、記事の本数も改善の回数も減り、結果として外注より高く付く点に注意してください。

メリット②社内で決めてすぐに直せる

内製では、数字を見て直すまでの時間が短くなります。外注の場合、修正の依頼・見積もり・確認の往復で、1か所の修正に数週間かかるケースも珍しくありません。

当社は2026年9月13日〜17日の5日間で、圏外だった記事15本を書き直して公開しました。社内で判定の基準(ステップ②)を持っているため、誰かの承認を待たずに着手できます。

検索結果は、AI Overview(Google検索の上部に出るAIの要約)の登場で変化が速くなりました。直す回数を増やせる点は、内製の大きな利点です。

メリット③自社の一次情報を記事に入れられる

現場の体験・失敗・顧客とのやり取りは、外部のライターには書けません。内製であれば、担当者が社内で見聞きした事実を、そのまま記事に入れられます。

事例③の食品メーカーが4本の記事で表示回数を約5倍にできたのも、商品と現場を知る担当者が書いたためです。AI検索は、他所に無い一次情報を持つページを引用する傾向があり、この利点は今後さらに大きくなります。

一次情報の集め方と記事への入れ方は、一次情報の記事で手順を解説しています。

デメリット①成果が出るまで数か月かかる

内製は、基準とルールを作る立ち上げの期間が必要です。記事を公開してから順位が付くまでにも時間がかかり、最初の数か月は成果が見えません。

事例③の食品メーカーでも、表示回数が約5倍になるまでに2か月、その時点の順位は7〜11位でした。問い合わせの増加まで求めるなら、半年から1年の計画で考える必要があります。

経営層が短期の成果を求める会社では、途中で予算と時間を削られて頓挫しがちです。開始前に「最初の3か月は表示回数、次の3か月は順位、その後に問い合わせ」と、見る数字の順番を合意しておいてください。

デメリット②数字を自分で測らないと誰も教えてくれない

外注であれば、毎月の報告書で順位と流入の変化が届きます。内製では、担当者が自分で測らない限り、数字は誰からも届きません。

当社が197語のうち149語の圏外に気付かなかったのは、まさにこの理由でした。記事を書く作業は達成感があるため優先され、測る作業は後回しになりがちです。

対策は、測る作業を担当者の意思に任せず、曜日と時間を決めた定例の業務にする方法です。当社は毎週月曜の朝に自動で計測し、結果を一覧で確認できる形にしました。計測ツールの見方はMicrosoft Clarityの記事でも紹介しています。

デメリット③担当者に知識が偏りやすい

担当者が1人の場合、その人の異動や退職で施策が止まります。記事の作り方も判定の基準も、本人の頭の中にしか無い状態になりやすいためです。

防ぐ方法は、ステップ③の文書化と、2人以上での運用です。執筆ルールと判定の基準が文書になっていれば、引き継ぎは文書を読むところから始められます。

2人で運用する場合は、1人が書き、もう1人が執筆ルールに照らして確認する役割分担にしてください。品質のばらつきが抑えられ、どちらかが不在でも施策が止まりません。

SEO・LLMOの内製化なら、株式会社LAYUP

私たち株式会社LAYUP(岡山市北区津島新野)は、SEOの施策を外部に任せ続けるのではなく、社内の担当者が自分で判断して回せる状態をつくる「SEO・LLMO内製化支援」を提供しています。この記事で公開した197語の実測は、当社自身がインハウスSEOを実践し、失敗も含めて数字で確かめているからこそ出せるデータです。

筆者の光田直史(代表取締役)は、岡山市の印刷会社をはじめとする中小企業で、SEO内製化研修とAIエージェント構築研修を担当しています。研修では、対策キーワードと記事URLの対応表、順位の判定基準、執筆ルールを、受講者が自社のサイトでそのまま使える形でお渡しします。

AI Overviewが表示される検索語では、順位に加えて「AIに引用されるか」が流入を左右します。当社は対象197語について、AI Overviewの枠の有無と自社記事の引用を毎週計測しており、その方法も研修の中で共有しています。

外注を続けるか内製に切り替えるかを迷っている方、内製を始めたものの成果が見えない方は、SEO・LLMO内製化支援の相談からお気軽にお問い合わせください。

インハウスSEOでよくある3つの質問

質問①インハウスSEOとセミインハウスSEOの違いは何ですか?

インハウスSEOは、計画・制作・計測・改善のすべてを自社で進める体制です。セミインハウスSEOは、一部を社内で担い、専門性の高い部分だけを外部に任せる組み合わせ型を指します。

現実的なのは、判断と執筆を社内に置き、サイトの技術的な改修や計測の初期設定を外部に任せる分け方です。逆に、判断を外部に任せて作業だけを社内で行う形は、ノウハウが残らず内製の利点を得られません。

最初はセミインハウスで始め、基準とルールが固まった段階で外部の関与を減らしていくと、無理なく内製へ移れます。

質問②インハウスSEOは1人でも始められますか?

始められます。当社も2026年9月の時点では、筆者1人とAIで、圏外の記事の書き直しと毎週の順位計測を回しています。記事の下書きや順位の集計のような作業はAIに任せ、人は判断と一次情報の提供に集中する分担です。

ただし、1人の体制はデメリット③の偏りがそのまま当てはまります。手順と基準を文書にしておき、将来2人目が加わったときに読めば再現できる状態を最初から作ってください。

AIを使う場合も、公開前の確認は人が行います。当社は執筆ルールの機械チェックに加えて、事実と数値の出どころを記事ごとに記録しています。

質問③インハウスSEOに向いていない会社はありますか?

担当者の時間を週に数時間も確保できない会社は、内製に向きません。内製は外注費を人の時間に置き換える体制であり、時間が無ければ記事も計測も止まります。

また、短期間で成果を求められる新商品の立ち上げや、競合の強い検索語だけを狙う場合は、外注や広告と組み合わせるほうが確実です。内製は、半年以上かけて自社の資産を積み上げる施策に向いています。

判断に迷う場合は、まず対象キーワードを10語に絞り、3か月だけ内製で測ってみる方法を勧めます。続けられる体制かどうかは、この期間の計測が途切れないかで分かります。

インハウスSEOは測る仕組みから始めよう

インハウスSEOとは、SEOの施策を自社の担当者が計画から改善まで進める体制で、成否は測って直す習慣で決まります。失敗を防ぐ3つのステップを、自社の状況に当てはめてください。

  • ステップ①順位と検索データを測る土台を先につくる
  • ステップ②数値で判定する基準を決める
  • ステップ③手順を文書にして社内に残す

本文で触れなかった補足として、内製を始めるときは新しい記事を書く前に、既存の記事の順位を一度すべて測ってください。当社のように圏外の記事が多い場合、新規の執筆より書き直しのほうが早く成果につながります。

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まずは対策したいキーワードを10語選び、今日の順位を表に記録するところから始めましょう。測る仕組みと判定の基準を一緒に作りたい場合は、株式会社LAYUPの無料相談をご利用ください。

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