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執筆者の写真光田 直史

【担当者必見】ECサイトでのカゴ落ちとは?主な原因や改善するための対策10選

更新日:8月2日


【担当者必見】ECサイトでのカゴ落ちとは?主な原因や改善するための対策10選

ECサイトにおけるカゴ落ちは、サイト運営者にとって悩ましい問題です。この記事では、カゴ落ちが起こる主な原因8つと、具体的な対応策10選をご紹介します。


一度カゴに商品を入れた顧客は、購入に至る可能性が高いことを意味しています。カゴ落ち対策をしっかりと行い、ECサイトの売上を最大化してください。⇒レイアップに相談する(無料)




ECサイトでのカゴ落ちとは?


「カゴ落ち」とは、ECサイトの利用者が商品をショッピングカートに追加したものの、最終的に購入に至らない状況を指します。


この現象は、利用者が商品に対して興味を持ち、購入を検討している可能性を示しています。調査によると、カートに商品を入れた顧客の約7割が購入を完了せずにページを離れてしまっているのです。


このように、一度カートに商品を追加した顧客への適切なフォローアップや購入促進の取り組みは、ECサイトにとって重要な戦略です。


カゴ落ち率の計算方法


カゴ落ち率を算出するためには、ECサイトへのアクセス総数とCV(コンバージョン)に至ったユーザー数が必要です。


まず、これらの数値を用いて、カートに商品を追加したものの購入に至らなかった「カゴ落ちユーザー数」を計算します。これは、サイトへのアクセス総数からCVユーザー数を引いたものです。

​カゴ落ちユーザー数=サイトへのアクセス総数-CVユーザー数

その後、特定期間内のアクセス総数に対するカゴ落ちユーザーの割合を計算します。これがカゴ落ち率です。

​カゴ落ち率=カゴ落ちユーザー数÷サイトアクセスの総数

この計算を通じて、ECサイトが直面しているカゴ落ち問題の規模を理解し、対策を講じられます。


カゴ落ち率の平均値


世界のECサイトでは、カゴ落ち率が平均して約70%にもなることが明らかになっています。アメリカのBaymard Instituteによると、このカゴ落ち率の平均値は69.57%です。


この高いカゴ落ち率は、ECサイトの売上に大きな影響を与えます。


たとえば、客単価が3,000円で、カゴ落ち率を5%改善できた場合、35人の追加購入が見込め、売上は約10万5,000円増加すると予想されます。


このため、適切なカゴ落ち対策を施すことは、売上向上に直結する重要な施策です。


日本の大手ECサイトでは、カゴ落ち対策が徹底されているため、世界平均の約70%に比べてカゴ落ち率は40~45%程度に抑えられています。


カゴ落ちを抑えることで、ECサイトの売上高の拡大が見込まれるのは明らかです。




カゴ落ちが起こる8つの原因


カゴ落ちが起こる原因には、以下の8つが挙げられます。

  1. ​手数料や送料が高い

  2. 決済前にアカウント登録が必須である

  3. 希望する決済手段が使えない

  4. カード情報の登録に抵抗がある

  5. 購入までのプロセスが複雑でわかりにくい

  6. 決済時に合計金額を把握した

  7. 途中でエラーが起きた

  8. 返品ポリシーが明確ではない

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。


1.手数料や送料が高い


カゴ落ちの主な原因の1つに、送料や手数料が高いことがあります。


ECサイトで買い物をする際、最初に商品ページを見るときは、追加の送料や手数料については意識されにくい傾向があります。


しかし、購入段階でこれらの費用が加算され、予想以上に高い金額になると、消費者は購入を見送ることが多くなるのです。


このため、多くのECサイトでは一定額以上の購入で送料を無料にする「送料無料ライン」を設定しています。


しかし、これは低価格商品の購入時には適用されず、結果として送料が高く感じられる場合があります。


一方で、EC事業者は低い購入額で送料を負担することを望まないため、送料設定は事業者にとっても難しい問題です。


送料は消費者にとっても事業者にとっても敏感な問題であり、カゴ落ちを防ぐための適切な対策が求められます。


2.決済前にアカウント登録が必須である


ECサイトでのカゴ落ちの一因として、アカウント登録の煩雑さが挙げられます。


多くのECサイトでは購入に際してアカウントの登録が必要であり、この手続きがユーザーにとっての障壁となることがあるのです。


アカウントを作成することで、将来的には住所やクレジットカード情報の入力などが省略できる利点がある一方で、初回購入時には登録の手間が購入意欲を削ぐこともあります。


商品をカートに入れ、決済段階でアカウント作成が義務付けられると、ユーザーは個人情報の提供に躊躇したり、アカウント管理の負担を感じたりして、購入を見送ることがあります。


3.希望する決済手段が使えない


ECサイトにおけるカゴ落ちの原因は、顧客が希望する決済手段が利用できないことです。


SB Payment Serviceの調査結果によると、利用したい決済手段が使えない場合、購入を断念するユーザーが多いことが明らかになっています。


具体的には、別の決済手段を使って同じECサイトで購入する人は40%未満に留まり、残りの60%以上の人は「他のECサイトで同じ商品を購入する」と回答しています。


この結果から、ECサイト運営者は、顧客が利用しやすい多様な決済オプションを提供することが必要です。



4.カード情報の登録に抵抗がある


ECサイトにおけるカゴ落ちの原因の1つに、クレジットカード情報の登録に対する顧客の抵抗感があります。


多くのECサイトでは、クレジットカード決済が主流ながらも、セキュリティ上の懸念からクレジットカード情報をオンラインで入力したくないと考える顧客は少なくありません。


このため、決済画面に進んでから他の決済手段が用意されていない場合、その時点で購入を断念し、カゴ落ちに至る顧客もいます。


ECサイト運営者はクレジットカード情報の登録に抵抗感を持つ顧客のニーズに応えるために、複数の決済手段を提供することが重要です。


5.購入までのプロセスが複雑でわかりにくい


ECサイトでのカゴ落ちの一因には、購入プロセスの複雑さもあります。


クレジットカード決済を希望するにもかかわらず、決済方法が多くて分かりにくい、入力項目が多いなど、プロセスが複雑であれば、顧客は不信感を抱きやすくなります。


結果的に、他のサイトへ移動することで安全な購入を図ることが多いです。


これらの状況は、ECサイト運営者にとっても大きな課題です。購入プロセスの簡素化とスムーズな操作性を確保することが、カゴ落ちを防ぐ鍵となります。


6.決済時に合計金額を把握した


ECサイトでのカゴ落ちの一因に、合計金額が決済時まで把握できないケースがあります。


商品をカートに入れた時点で、送料含む合計金額が表示されないサイトは、購入の最終段階で予想以上の金額になってしまうため、購入を見送ることが多くなります。


また、一部のECサイトでは商品代金のみ商品ページに掲示され、送料を含む総額が決済画面まで不明です。このような場合も顧客の離脱を引き起こす要因になります。


このため、ECサイト運営者は、顧客にとって透明性の高い購入プロセスを提供し、カゴ落ちを減らすための工夫が求められます。


7.途中でエラーが起きた


決済プロセス中に発生するエラーは、ECサイトでのカゴ落ちの主な原因の1つです。


顧客が遭遇する可能性のある問題には、ページのフリーズやシステムエラーが含まれ、これらが適切な決済の完了を阻害します。


エラーが発生すると顧客は情報の再入力を余儀なくされ、ショッピング体験が著しく損なわれます。


また、インターネット接続の問題や、サイトの信頼性に関する疑念も購入意欲の減退につながり、結果としてカゴ落ちに至るケースがあるのです。


このような経験を得てしまうと、顧客は他のサイトを選択したり、購入を完全に断念したりすることが多くなります。


したがって、ショッピング体験をスムーズかつ安全に保つためには、ECサイト運営者はシステムの信頼性と安定性を高めることが欠かせません。


8.返品ポリシーが明確ではない


ECサイトにおけるカゴ落ちの原因の1つとして、返品ポリシーの不明瞭さが挙げられます。


サイト上で返品ポリシーが明示されていない、または探しにくい場合、顧客は不安を感じて購入を見送ることが多いです。


返品プロセスが明確でないと、消費者は商品の品質やサービスに対する信頼を失うことがあります。


これはECサイトの信頼性に直接影響し、顧客満足度やリピート購入率にも影響を与えます。


そのため、サイト運営者は返品ポリシーの明確化と容易なアクセス性の確保に努めることが重要です。



ECサイトのカゴ落ち対策10選

ECサイトのカゴ落ち対策10選をご紹介します。ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。


1.追加費用をできるだけ下げる


送料や追加費用が高いと感じられることは、ECサイトでのカゴ落ちの主な原因の1つです。とくに、予想外の追加費用が決済時に発生すると、顧客は離脱しやすくなります。


対策として、特定の商品や条件で送料無料を提供することが有効です。送料込みの価格を商品ページに明示することで、購入時の透明性を高められます。


また、送料無料の条件を明確にし、見やすい場所に表示することも重要です。


ただし、すべての商品に送料を無料にすることは経済的に難しいため、戦略的な対応が求められます。


最終的には、顧客に送料込みの最終金額を認識させ、追加費用によるカゴ落ちを減らすことが目標です。


2.会員登録なしで利用できる・会員登録を簡単にする


ネットショップにおいては、会員登録が購入の障害となることがあります。顧客にとって、会員登録は心理的なハードルを高め、購入意欲を失わせる要因になることがあります。


この問題を解決するために、ネットショップは会員登録なしでの購入を可能にするか、会員登録のプロセスを簡単かつ迅速にすることが効果的です。


会員登録なしでの購入が可能な場合、顧客はより気軽に購入を決断しやすくなります。


実現が難しい場合でも、登録手順の簡略化や必要情報の最小化によって、顧客の利便性を高めることが可能です。これにより、購入の心理的障壁を低減し、カゴ落ちを減少させる効果が期待できます。


3.決済手段の選択肢を増やす


カゴ落ちを減らすためには、複数の決済手段を提供することが重要です。


利用頻度の高いクレジットカードは基本ですが、クレジットカードの使用を避けたい顧客や若年層を含めた幅広い層に対応するため、コンビニ決済、キャリア決済、ID決済、後払い決済などの様々な決済オプションを提供することが望ましいです。


このように決済手段の選択肢を増やすことで、顧客のニーズに応え、購入への障害を取り除くことが可能となります。


さまざまな決済手段を提供することによって利便性を高め、カゴ落ちのリスクを低減できるのです。


4.配送方法の選択肢を増やす


ECサイトでのカゴ落ち対策の1つとして、配送方法の選択肢を増やすことが効果的です。とくに、急ぎの顧客のために、迅速な配送オプションを提供することは重要です。


また、顧客が配達日を指定できるようにすることもカゴ落ちを防ぐのに役立ちます。


さらに、受け取り方法の多様化、たとえばロッカーやコンビニ受け取りなど、顧客のライフスタイルに合わせた配送オプションを提供することもカゴ落ちを減らすのに貢献します。


これらの対策により、顧客が購入をためらうことなく、快適に商品を受け取ることが可能です。使いやすさと顧客満足度が向上し、カゴ落ちを効果的に減らすことが期待できます。


5.決済前に合計金額を確認できるようにする


ECサイトにおけるカゴ落ちを減らすためには、決済前に送料を含めた合計金額を確認できるようにすることが重要です。


商品をカートに入れた際に合計金額を表示し、追加費用が発生する場合は商品ページにもその情報を明示することが必要です。


顧客は金額を事前に把握でき、必要に応じて商品の変更や数量調整が可能となります。


また、送料やラッピング代などの追加費用に関する情報は、商品説明欄に明示することで、ユーザーが金額をより容易に理解できるようになります。


税込価格であることの明示も、金額の把握を容易にし、ユーザーの利便性を高めるのです。


6.安全性を明示する


ECサイトの利用者は、個人情報の安全性に敏感です。安全性が不確かなサイトでは、顧客は購入をためらい、サイト離脱率も高まります。


サイトの安全性を高め、顧客の信頼を獲得するためには、SSL証明書のロゴの表示が効果的です。このロゴはサイトが個人情報を保護し、安全であることを利用者に伝えます。


また、SSL証明書の期限切れには注意し、常に更新を保つことが重要です。


SSL証明書のロゴ表示は、ECサイトの信頼性を高め、カゴ落ちやサイト離脱のリスクを低減します。


7.表示スピードやUIを改善する


ECサイトでは、エラーやクラッシュの防止が重要です。これを防ぐためには、システムの安定化を図ることが必要になります。


また、サイトの表示スピードが遅いと顧客の離脱を招くため、サイトを軽くして表示スピードを早めることも大切です。


さらに、サイトのユーザーインターフェース(UI)の適切性も重要です。ボタンの配置や商品写真の見せ方など、サイトの見やすさや使いやすさに影響を与えます。


決済フォームの最適化や利用サーバーの変更による表示スピードの向上は、利便性の向上とカゴ落ち率の減少に貢献します。


8.返品交換の条件を明確にする


ECサイトでは、返品や交換の条件を明確にし、目立つ位置に掲載することが重要です。


返品が可能な期限や、開封後の交換可能性、送料の負担者などを具体的に記載することが求められます。


明確に条件を提示することにより、顧客は商品サイズが合わない場合や期待と異なる場合でも、返品や交換がスムーズに行えるかを事前に知ることが可能です。


このような条件が明確にされていると、顧客は安心して購入を決断しやすくなります。返品や交換の条件の透明性は、顧客の信頼を築き、購入意欲を高める要素だといえます。


9.カゴ落ちメールを送る


商品をカートに入れておきながら購入に至らない顧客に対しては、カゴ落ちメールを送ることが効果的です。


ECサイトの利用者の中には、在庫確保や他サイトとの価格比較のために一時的に商品をカートに入れる人もいます。


一度興味を示した商品について、カートに残っていることをメールで知らせることで、購入につながる可能性を高められるのです。


カゴ落ちメールは、商品をカートに入れたことを思い出させるリマインド効果を持ち、他サイトへの流出を防ぐと同時に購入確率を向上させます。


顧客が購入プロセスを完了するように、確認メッセージの送信などの積極的なアプローチを取ることが重要です。


10.カゴ落ちが起こる理由を分析する


ECサイトのカゴ落ちの原因を正確に把握するためには、分析ツールの利用がおすすめです。


分析ツールを導入することで、ユーザーの行動パターンを解析し、カゴ落ちに至るプロセスを明らかにすることが可能です。


たとえば、商品ページからカートへの遷移が少ない場合、ページや導線の改善が必要になることが分かります。また、直帰率やデバイス別の購入率など、分析すべき指標は多数存在します。


初期の段階では、Google Analyticsのような無料の分析ツールを活用し、基本的な分析から始めることが効果的です。


有料の分析ツールも多く存在しますが、まずは無料ツールでユーザー行動の基本的な傾向を掴むことが重要です。


この分析を通じて、ECサイトの改善点を明確にし、カゴ落ちを減らすための具体的な対策を検討してみてください。



ECサイトのカゴ落ちでよくある3つの質問

ECサイトのカゴ落ちでよくある3つの質問には、以下の3つが挙げられます。

  • ​質問1.カゴ落ちメールとは?

  • 質問2.カゴ落ちを防ぐために決済手段は何種類あると良い?

  • 質問3.ECサイトの構築システムを選ぶポイントは?

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。


質問1.カゴ落ちメールとは?


カゴ落ちメールは、ECサイトの顧客がカートに商品を入れたまま購入を完了していない状況に対処するためのメールです。


カゴ落ちメールの効果的な運用には、顧客の購入行動を正確に把握し、カートに残された商品の情報を含むメールを迅速に作成・配信することが重要です。


これはマーケティングオートメーションツールの導入によって効率化できます。


カゴ落ちメールの送信タイミングは慎重に選ぶ必要があります。一般的にはカゴ落ちしてから数時間後、24時間後、7日後などの間隔で分けて送信されることが多いです。


しかし、カートの中身が自動消去されるシステムの場合は、送信が遅くなりすぎないよう配慮することが重要です。


また、購入が完了した場合には、同じメールが送られないように調整することが求められます。カゴ落ちメールは適切に活用すれば、顧客の回帰を促す有効な手段となります。


質問2.カゴ落ちを防ぐために決済手段は何種類あると良い?


ECサイトでカゴ落ちを防ぐためには、様々な決済手段を提供することが効果的です。


クレジットカードは基本的な選択肢として、加えてコンビニ決済、キャリア決済、ID決済、後払い決済などの幅広いオプションを用意することが理想的です。


多様な決済手段を効率的に導入するためには、決済代行サービスを利用するのがおすすめです。


顧客の好みやニーズに合わせて柔軟に対応できるため、カゴ落ちを減らす効果が期待できます。


質問3.ECサイトの構築システムを選ぶポイントは?


ECサイトの構築システムを選ぶ際の重要なポイントは以下の6つです。

  1. ​ビジネスの規模感

  2. セキュリティ対策

  3. 外部システムとの連携の有無

  4. 決済方法の種類

  5. サポートの有無・種類

  6. 機能の拡張性・互換性

上記の要素を総合的に検討し、ビジネスのニーズに最も適したシステムを選ぶことが、ECサイトの成功につながります。


また、自社内で構築システムが作成できない場合は、外部のプロフェッショナルに依頼することも必要です。


ECサイトの作り方については、こちらの記事で詳しく解説しています。




まとめ


ECサイトにおけるカゴ落ちの主な原因と効果的な対応策についてご紹介しました。


ECサイトの運営者にとって、約7割ものカゴ落ちユーザーは「購入見込み客」として見逃せません。今回ご紹介した対応策を行うことで、カゴ落ち率を下げて売上アップが期待できます。


日本は世界と比べて、カゴ落ち率が低いと言われています。しかし、何も対策を施さなければカゴ落ち率は改善しません。この記事を参考にして、ECサイトの売上を最大化してください。


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