「権威」とは本来、特定の領域で一般的に認知された知識や技術を持つ個人を指す言葉です。しかしSEOに限った「権威性」は、Webサイトが特定の分野において一般的に価値が認められている状態を指します。
本記事では、SEOにおける権威性とは何か、を解説し、SEOにおける権威性を高めるコツも合わせて紹介します。SEOにおける権威性について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。⇒LAYUPに相談・問い合わせをする(無料)
SEOにおける「権威性」とは?
「権威性」の中の「権威」とは、一般的に「社会からの承認」を意味することを指します。
たとえば特定の分野で著名な賞を受けた専門家や国家認定の資格を持つ専門家は、社会的な承認を受けているため「権威が存在する」とみなされます。
現実社会で「権威」が信頼性や説得力に大きな効果を持つのと同じように、マーケティングやSEOの領域でも同じように信頼性や説得力を持つのです。
マーケティングやSEOにおいて、「権威」はWebサイトが信頼できるかどうかを示す重要な指標として活用されています。
Googleの示す「E-E-A-T」
ここからはGoogleが示す「E-E-A-T」というSEOの判断指針について、それぞれ詳しく解説します。「E-E-A-T」の具体的な内容は、以下の4つです。
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Experience「経験」
SEOにおけるExperience「経験」とは、コンテンツ制作者が、コンテンツの内容に関して「どれだけの体験を持ち、どのような体験をしたのか」を示す基準です。
そのコンテンツに対する直接的な経験から生まれた一次情報は、二次情報や三次情報よりも価値ある情報と判断されて、SEOの評価における高評価を得る、とされます。
Expertise「専門性」
Expertise「専門性」は、Webサイトが特定のテーマに特化していることを示します。特定の分野に関する専門的な情報を提供するWebサイトは、SEOにおける評価が高まるのです。
Webサイトの専門性を高めるポイントは、主に以下の2つです。
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E-E-A-Tの4つの要素の中でも、専門性は最も重要とされています。例えば医療関連の情報を探すとき、多くの人は雑多なブログよりも医療専門のサイトの情報を参照したいと考えるものです。
これは医療に限ったことではなく、多くの領域で同じと考えられます。そのためWebサイトを構築する際は、一つの特定の領域に焦点を絞ったコンテンツ作成をすることが、ひとつのSEO対策となるでしょう。
Authoritativeness「権威性」
Authoritativeness「権威性」とは、Webサイトが提供する情報源が信頼できることを意味しています。「権威性」は、Webサイトが提供する情報の裏付けとなる知識や技術の存在が信頼できるかどうかが判断基準となります。
Webサイトの運営者が個人であるか、企業であるかに関わらずこの要素は評価されます。
社会的に認知度の低い企業・組織・団体が運営するサイトが発信する情報は、ユーザーの期待を満たすものでないと見なされる可能性があります。
他のサイトからの高品質な被リンクが多い場合、Googleはそれを権威性のあるWebサイトと認識し、評価が向上します。
しかし購入したリンクや不適切なリンクを集めた場合、それは逆にSEOとしての評価を下げる可能性がありますので注意が必要です。
Trust「信頼性」
Trust「信頼性」は、ユーザーがそのWebサイトの情報を信じることができるかを表す指標です。これはGoogleがE-E-A-T評価の中で、最も重視する基準の1つです。
「信頼性」は、Webサイトを運営している人物や組織、そしてコンテンツを生成した者が誰であるかが重要な要素となります。
例えば、SEOに関する記事がSEO専門の企業の幹部によって書かれたものか、名もなき作者によって書かれたものかによって、その信頼性には大きな差が生じます。
コンテンツの作成者や出所が不明なコンテンツは信頼性に欠けるため、最低限Webサイトの運営者やライターの情報を明記することが「信頼性」においては必要です。
また、コンテンツの正確さも、信頼性の評価に関わります。参照した情報源やデータが政府機関や専門家の論文から引用されている場合、コンテンツの正確さは高いとみなされます。
ユーザーやGoogleからの信頼を得るためには、信頼できる情報の提供を常に心掛けるべきです。
E-E-A-Tで重視される「YMYL」
YMYLとは「Your Money or Your Life」の略で、「あなたの財布やあなたの生活」を意味する英単語の頭文字をとったものです。
YMYLのカテゴリは、E-E-A-T評価が非常に重視されるジャンルとされています。なぜならYMYLのトピックを扱うWebサイトの大部分がE-E-A-T評価が高い企業サイトだからです。
そのためYMYLに関する情報を発信する場合には、E-E-A-T評価を向上させることが求められます。YMYLのカテゴリに該当するWebサイトの主な例が、以下の6つです。
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大事件や時事情報、政策や法律、財政や健康、医療などは、人々の日々の生活に密接に関わるテーマであるため、これらの情報の信憑性、権威性、専門性の度合いが高く評価されます。
Webサイトの権威性を高める10のコツ
ここからはWebサイトの権威性を高める以下の10のコツを、それぞれ詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
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コツ1.運営者情報を明記する
運営者の情報、例えば会社名を明確に示すことは、Webサイトの権威性を高める重要な要素です。
記事の作者やWebサイトの運営責任者の情報を公開することで「情報は誰かが責任を持って配信している」というメッセージがユーザーに伝わります。
さらに、サイトの構築に関与した人物が専門的な知識を持っていれば、その効果はSEOの観点から見ても強まるでしょう。
関係者の情報は特に準備が必要なく掲載できるため、各ページにプロフィールを含めることをおすすめします。
コツ2.専門家や有資格者の監修を受ける
記事の監修を行うことは、Webサイトの権威性を高める有益な手法です。専門家でない者が情報を提供すると、情報の信用度や権威性が不足している、とユーザーやGoogleに判断されてしまいます。
コンテンツの内容を専門家が監修することにより、提供される情報に対する社会的な信頼性を向上させることが可能になるのです。
コツ3.権威性のあるWebサイトから被リンクを受ける
Webサイトの権威性を高める有効な戦略のひとつが、信頼性の高いWebサイトからのリンクを受けることです。
被リンクの重要性は長らく有効なSEO対策とされており、公的機関など社会的に信用されているWebサイトからのリンクがあると、そのサイトの権威性を向上させることができるのです。
被リンクを得ることは、自身のサイトを広範囲に知ってもらうためにも重要な要素となります。なお、次のページでは、被リンク営業を依頼するおすすめの代行会社を紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。
コツ4.サイテーションを獲得する
Webサイトの権威性を高めるうえでは、他のWebサイトやSNSで自分のWebサイトのコンテンツについて言及される「サイテーション」も、信用度を増す上で重要な要素です。
「そのサイトの情報は参考にするほどの価値がある」や「その企業が発信する情報は信憑性が高い」といった評価を得ることにより、権威性を高めることが可能です。
コツ5.記事の公開日・更新日を明記する
記事が初めて公開された日付や最新の更新日を明示することで、Webサイトの信頼性を高めることが可能です。情報は日々新しくなるため、その情報が「いつ」提供されたかは、情報の信憑性を保証するための重要な要素となります。
情報が最新のものなのか、それとも時代遅れのものなのかがはっきりしなければ、その情報の正確性を評価することは困難です。
そのため、記事が最初に公開された日付だけでなく、情報が最新のものに更新された日付も明記することをおすすめします。
コツ6.出典や引用元などを明記する
他の記事や情報を引用する際は、その情報の出典や参考元を明確にコンテンツ内に掲載することが重要です。
たとえその情報が価値があるものであっても、情報源が不明な場合は信頼性が担保されないためです。出典や引用元を探す際は、公的な組織や権威のある信頼できるWebサイトを選ぶことを推奨します。
コツ7.記事のテーマに統一性をもたせる
Webサイトや記事のテーマの一貫性を保つことは、Webサイトの権威性を高める重要なポイントです。
統一性を持たせるには、そのWebサイトがどのような専門領域に焦点を当てているのかを明確にしたうえでわかりやすくユーザーに伝えることが要求されます。
たとえば子育てに特化したWebサイトでアルコールに関する記事を投稿すると、一貫性が欠けたとみなされ、ユーザーには主題が不明確な記事であると判断されてしまうでしょう。
Webサイトの構築に際しては、特定の主題に関する情報を継続して発信することに専念することが肝心です。
コツ8.記事を定期的に更新し続ける
コンテンツの信頼性を保ち、Webサイトの権威性を高めるには、定期的にコンテンツの更新を行うことが必要です。良質な記事を公開しても一定期間更新されないと、古い情報のみを提供しているとみなされるリスクがあります。
陳腐化した情報は「読者にとって有益ではない」とされるだけでなく、時にはマイナスの影響を与える可能性もあることから、コンテンツの信頼性が下がると評価となるのです。
情報が古くならないように、記事を定期的に見直し、リフレッシュしましょう。また内容を更新した際には、それを明示するために、コンテンツの更新日を記載することが重要です。
なお、次のページでは、評価される記事の特徴や作り方のポイントを解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
コツ9.複数の良質なコンテンツを作成する
コンテンツの信頼性を高めるには、高品質な記事を一定量、揃えることが重要です。サイトの評価は、ごく少数の記事だけでは成立しません。
さらにサイト全体で情報の網羅性が高いと、SEO評価が高まるといわれています。あるテーマについて多角的な視点から高品質な記事を提供し、サイト全体の信頼性を強化しましょう。
コツ10.オフラインのイベント・セミナーを実施する
Webサイトの信頼性を強化するには、オンラインだけでなくオフラインも有効な手段です。
イベントやセミナーなどのリアルの活動を定期的に展開することで、ユーザーからの信用を深めることができます。オフラインでの活動を展開している運営者はそれほど多くないため、競合との差別化も可能です。
権威性でよくある3つの質問
ここからはSEOにおける権威性について、以下の3つのよくある質問とその回答を詳しく紹介します。SEOの権威性について疑問を持っている方は、ぜひ参考にしてください。
質問①権威性がSEOで重視されるようになった理由は?
権威性がSEOで重視されるようになった理由には、主に以下の2つの理由があります。
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WELQは過去に日本の大手企業が運営していた、健康と医療に特化したキュレーションサイトです。
WELQでは、非専門家のライターが健康や医療に関連する記事を大量に生成していたにもかかわらず、Google検索でWELQの記事が上位に表示される状態だったのです。
人の生命に直接影響を与える可能性のある健康や医療情報であるにもかかわらず、信頼性に乏しい情報が大量に流通したため、社会的な問題となりました。
WELQ問題を重く受け止めたGoogleは、Webサイトやページの信頼性に対する要求を強化し、Googleの検索エンジンアルゴリズムにおいて「パンダアップデート」「ペンギンアップデート」といわれる大型アップデートが実行されました。
これら2つのアップデートにより、質が低いコンテンツのSEO評価は下がり、質が低い被リンクを大量に集める、といった過剰なSEO対策をしているWebサイトの評価も同様に下がるようになったのです。
質問②どのようなWebサイトがYMYLに該当する?
YMYL(Your Money or Your Life)の対象となるWebサイトの一例は、以下です。
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これらは私たちの生活に深く影響を及ぼすテーマであるため、YMYLとして取り扱われます。
したがって人生に直接的な影響を与える可能性のあるコンテンツを扱う場合、コンテンツの内容の真実性や権威性は、厳格に評価されることを認識しておきましょう。
質問③YMYLジャンルが重要視されるようになった背景は?
YMYLの重要性が増した背景には、主に2つの要素があります。
一つ目は「ユーザーが迅速に正確な情報に到達できるようにしたい」という考え方です。検索エンジンを使っても、必要な情報になかなかたどり着けない場合、ユーザーは検索エンジンに対する信頼を失います。
例えば、健康や病気について深刻な状況にあるとき、適切な情報が表示されなければ、人の生命に直接的な問題を引き起こす可能性があります。
二つ目の要素は、2016年に発生した「WELQ事件」です。この事件は、医療情報を提供していたWELQというWebサイトの情報に深刻な誤りがあり、専門家や業界関係者から指摘を受けたのです。
結果としてWELQは閉鎖されましたが、Googleは日本の医療情報に対して特別なアルゴリズムを適用する措置をとりました。インターネット上は多様な情報であふれているため、どの情報が正確なのかを選び出すのには時間と労力が必要となります。
まとめ
この記事では、SEO対策における権威性とは何か、どのようにコンテンツの権威性を高めていくのかについて、詳しく解説しました。
インターネット上にはさまざまな情報があふれているからこそ、ユーザーにとって有益な情報を提供するWebサイトが、よりユーザーの目につきやすくなったほうがいいでしょう。
自分が情報を探す立場になったとき、やはり権威性のあるWebサイトの情報を参考にしたくなります。
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